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2011年5月 1日 (日)

PSPo2小説02

[注意書き]
この小説は株式会社SEGAから発売されているPSPo2の二次創作小説です。
原作をプレイしただけではわからない部分には作者独自の解釈などが含まれますので、苦手な方はご注意下さい。

第2話「失踪事件」

 ヤックルがヘビーガンからの荷物を受け取った翌朝、彼女のビジフォンにとある一件のメールが来ていた。
差出人は彼女のガーディアンズ時代の友人であるアタナシアであった。
「……なんだろ?」
 アタナシアからのメールは昔の付き合いもあってよく来ていた。
その大半は友人同士が交わす他愛もないものであり特に気に留めておくような内容ではなかったのだが、今回のものはヤックルにとってなにか不安な要素を含んでいるもののような気がしてならなかった。
その一番の原因はメールのタイトルであった。
タイトルには「緊急を要す」とだけ書かれており、いつものような軽々しいものではないことがわかった。
 ヤックルはそのタイトルに不安を感じながらもメールを開封し、内容を読んだ。
文章を読むにつれてヤックルは自身の血の気が引いて代わりに寒気がするのを感じた。
「どうしたのです?ご主人様……?」
 その様子を横で見ていた鈴音は、只ならぬものを感じたのかヤックルにそう声を掛けた。
するとヤックルは、はっとしたようにゆっくりと顔を向けた。
その表情は困惑に満ちたものであり、普段の明るくハキハキと物事を喋る彼女からは考えられないものであった。
「友達が……エマニュエルちゃんが………」
 口をわなわなとさせながらも少しずつ話し始めた。
「依頼から……戻ってこないって………」
 エマニュエルとは、アタナシアと共にヤックルとガーディアンズ時代からの友人であるキャストだ。
今回のメールには、そのエマニュエルが依頼遂行中に行方不明となり戻ってこないという旨のものであったのだ。
当然、ヤックルのガーディアンズ時代の友人であるため鈴音も会ったことがある。
「それって、まさか………」
知り合いが、しかも自分の主人の友人が行方不明となった事に驚く鈴音であったが、それと同時に昨晩の失踪事件について思い出したのだ。
ヤックルも同じことを考えていたのか、うなだれる様にして首を縦に振った。
「けど、そんな……だって、エマニュエルちゃんはベテランなのに………」
 だが、まるでその現実を否定するかのようにそう呟く。
「ご主人様………」
 鈴音は落ち込む彼女の背中に掛ける声を見つけることはできなかった。
「……では、私はガーディアンズ関連の事件のデータを洗ってみますね」
「うん、ごめんね……お願い………」
 力無く返ってきた主の返事に、鈴音は静かにうなずきその場を後にした。
それは、これ以上彼女が肩を落としている姿を見ていたくなかったのもあったが、本当のところはガーディアンズの内情に明るくこの手の情報に精通しているとある人物に今回の件についての情報を求めようと考えたからだ。
鈴音はすぐにビジフォンの前に座ると、電源を入れて自らの腕にあるコネクトから伸ばしたコードを本体へと繋いだ。キャストやPMなどはこうすることによってビジフォンを操作することが可能なのである。
そのまま彼女はビジフォンの通信回線をとある場所へと繋げた。
「………はい、こちらはガーディアンズ情報部所属のジンのデスクです」
「ヤックル様のPMの鈴音です。お久しぶりですジン様」
ビジフォンのモニターに映し出されたのは、現在ガーディアンズ情報部に勤務しているジンであった。
「お、鈴音ちゃんか。珍しいね、どうしたの?」
彼はヤックルの義父であるヘビーガンと長年の交友があり、情報部という立場上ガーディアンズ内部に限らず様々な情報を知り得ていた。
そのため、今回のような件に関してもなんらかの情報を掴んでいるとみて鈴音は彼に連絡をしたのだ。
「実は………」
 鈴音は、今回連絡した理由をジンに話した。
話が終わるころになると、ジンは少し顔をしかめていた。
「ガーディアンズ内部の失踪者について、か………」
「はい……理由は先ほど話した通りなのですが………情報の提供をお願いできないでしょうか?」
「しかし、そういうのは職務上問題があるしなぁ………」
 ジンはしばらく考えると、何かを思いついたのか手元にある紙片に何かを書き始めた。
書き終わると、それをモニターに映した。
そこには、パルムにあるカフェの名前と日付、時刻が書いてあった。
「まぁ、職務上の問題だからな。すまんが協力はできんよ?」
 ジンの言わんとしていることを察した鈴音は、深く礼を言うとそのままビジフォンの通信を切ったのであった。

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コメント

ベテランが失踪
王道展開にワクワクですね

さすが師匠・・・。もう2話めだしてるし・・・。
わたしはすっかり行き詰ってしまってます・・・。

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